適切なアイロンの温度とは?
こんにちは
Nfractalです!
今日は髪と熱の関係についてお話していこうと思います。
髪の毛が、熱によってどのように変化するのか知っておくことで、適切なヘアケアが可能になりますね!
髪の成分
まず毛髪そのものについてですが、
毛髪の主要成分はタンパク質で、シスチンを多く含むアミノ酸で構成されている
「ケラチンタンパク質」という物質です。
一般にタンパク質は約20種類のアミノ酸からできていて、
そのアミノ酸の種類や含有量の違いによって
形状や性質は大きく異なります。
以前も述べましたが、
ケラチンタンパク質は、
他の身体を形成しているタンパク質より丈夫で変質しにくいもので、
毛髪、爪などは硬タンパク質と呼ばれているんです♪
しかし、いくら丈夫で変質しにくいからと言って、無敵であるわけではなく、
外部からのさまざまな影響を受けて毛髪は変質します。
ケラチンタンパクの熱変性
その中でも、日常生活ではアイロンやドライヤーなど、
熱による変質が身近だと思います。
例えば、生卵をゆでたり焼いたりすると、液状の生卵が固くなるように、
髪のタンパク質も熱で変質し硬くなってしまいます。
毛髪のケラチンタンパク質は、タンパク質の中でも熱に強いのですが、
このようにアイロンやドライヤーの高温によって変質してしまうんです(^^;)
そして熱の種類ですが、「乾熱」と「湿熱」があります。
乾熱では、毛髪は120℃ぐらいから膨らみ、
130℃-150℃で変色が始まります。
そして270℃-300℃で焦げて分解します。
毛髪の強度は80℃-100℃で弱くなり始め、
150℃前後からシスチンが減少、180℃になるとケラチンの構造が変化して、
タンパク変性が起こります。
(先の例で言えば、ゆで卵になるという事です。)
ケラチンタンパク質は通常、網目状でラセン状の立体ですが、
変性すると平面に変わり、立体構造が壊れてしまいます。
湿熱では、シスチンの減少が100℃前後から見られ、
130℃で立体から平面のケラチンに変わります。
また湿度70%では70℃から、湿度97%では60℃から変化し始めます。
乾熱より湿熱のほうが、低温で毛髪に影響を与えるという事ですね(>_<)
(当店でも扱っているトリートメントの際に使用するナノスチームは
それより低温の湿熱で、トリートメント成分を毛髪内部に入れ込んだり、
うるおいを与えたりしています。)
また、
水分を含んでいる毛髪をドライヤーで乾かすことは、
湿熱による処理を行っていることと同じです。
アイロンをするときに湯気が出るのも、髪の水分が蒸発している反応なので
湿熱と同じような状態になっているという事です。
ヘアアイロンの適切な温度
そのようなことを踏まえて、
コテやアイロンでのスタイリングで、
ベストなのは140~160℃だと考えています。
低い方が良いに越したことはないのですが、それでは形が付きませんよね(^^;)
また、
最近では、ヘアアイロンのプレート(熱くなる部分)の素材も研究されていて、
高い温度でも、従来よりダメージが少なくスタイリングできるものが出ていますので、
そのようなものなら170℃くらいでもいいかもしれません。
パーマという選択肢も
髪質が直毛や硬毛であれば、高い温度が必要になるでしょう。
しかし、ダメージもしてしまうので、熱だけではなく、
スタイリング剤と組み合わせることで持続させるようにしてほしいです。
また、毎日高温のコテやアイロンを使用しなければ、上手くいかないのであれば、
縮毛矯正やデジタルパーマもオススメです♪
どちらも、先ほど述べたタンパク質の熱変性があるのですが、
美容師が髪質や状態に合わせて、
薬剤や温度など調整しながらかけることができる点で、
自分でガンガン高温スタイリングするよりオススメであると言えます。
また、パーマを補助的にかけて、日々のスタイリングで少し巻き足す、
という方法での髪のダメージヘッジも可能です。
スタイリングやパーマなど、
分からないことご相談ください♪
南流山 オーガニック美容室Nfractal